和菓子の日

6月16日は和菓子の日です。
承和15年・嘉祥元年(848)、仁明天皇が御神託に基づいて、
6月16日に16の数にちなんだ菓子、餅などを神前に供えて、
疫病を除け健康招福を祈誓し、
元号を「嘉祥」と改元したという古例にちなみます。
「嘉祥」とは文字の通り「めでたいしるし」であり、
鎌倉、室町、江戸と各時代に引き継がれていきました。
明治以降、洋菓子の普及に伴い嘉祥の習慣は衰退していきます。
全国和菓子協会は、和菓子の良さ改めて広めたいと、
昭和54年(1979)に6月16日を和菓子の日として定めました。
三方ヶ原の戦いで敗れた徳川家康は、
その敗走の際に嘉定通宝(中国からの輸入された銭貨)を拾い、
大久保藤五郎(神田上水を開いた)が献上した菓子を口にして運が開けた経験から、
幕府の吉例の式日として盛大に催されました。
記録によると500畳の大広間に、二万個の菓子が用意されたそうです。
徳川家の産土神である日枝神社は、
山王嘉祥祭を神社の主要な祭事として
昭和54年(1979)6月16日に復活させ、今日に至ります。
今年(2024)も6月16日午後1時より、山王嘉祥祭が執り行われます。
また、山王祭の期間中は、嘉祥祭接待席を設けおり、
誰でも自由に和菓子を召し上がれます。