
藪入り
江戸時代から戦前まで、
住み込みの丁稚や女中などの奉公人の休日は、
年に2回しかありませんでした。
その休日は、1月16日と7月16日の藪入りです。
今年はトラックの運転手や学校の先生などの時間外労働の規制が行われていますが、
70年前までは年間休日がわずか二日でした。
タフマンのCMのように、24時間働けますか、の時代です。
正月行事の最後となる小正月(1月15日)とお盆(7月15日)を済ませたあと、
お仕着せの着物や履物、お小遣い、手土産を与えて、実家へ送り出し、
親子水入らずで休日を楽しみました。
家が遠い奉公人は、浅草や上野の繁華街で映画や演劇を楽しんだようです。
画像は、大正7年の浅草公園で藪入りを楽しむ小僧さんたちです。
明治9年に欧米に合わせた、日曜、土曜午後の休日が定められましたが、
商家の奉公人には及びませんでした。
戦後の労働基準法によって1週間の労働時間が制約されて、
日曜、土曜午後の休日が定着しました。
昭和64年(1989)に官庁に第2第4土曜日を休む隔週週休二日制が導入され、
平成4年(1992)に完全週休二日制となりました。
ドライバーさんの働き方改革と合わせて、
お休みについて考えてみる日にしては如何でしょうか。
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