
柏餅
今週は端午の節句に欠かせない、柏餅のお話です。
先ずその由来ですが、柏の葉は防腐や殺菌の作用があり、
兜の形に似ています。
冬になっても落葉せず、
新しい葉が出るまで古い葉が落ちないという特性から、
家系が絶えない、子孫繁栄の意味に捉えられました。
新しい葉に生え変わって、柏餅を包む大きさに育つのが5月頃で、
端午の節句と結びつきました。
江戸時代には、青々とした葉で巻かれていた柏餅ですが、
明治になると古い茶色の葉で巻かれるようになります。
明治期に採用された太陽暦で季節が一月から一月半前倒しとなり、
柏の葉は柏餅包む大きさに育っていません。
やむを得ず、新芽になる前の葉を蒸して乾燥させて使ったため、
色が茶色になりました。
近年は真空パックなどの方法で緑色の葉も使えるようになりました。
その葉の色で中の餡子を区別しているお店もありますが、
元々は葉の表裏で中の餡子を見分けられました。
葉脈がはっきりしてザラザラしている裏が外側に見えると小豆餡です。
逆につるつるしている表が外側に見えるとみそ餡になります。
お餅も白がこし餡、緑がつぶ餡、ピンクや黄色がみそ餡です。
お店ごとの違いもあるので、
中の餡子を想像しながら食べるのも楽しみのひとつです。
コメント
今年は葉っぱを見ながら柏餅が楽しめそうです。
なるほど